鳥類の正しい飼い方

鳥類といっても、文鳥やジュウシマツ、カナリアのような小鳥から、ハト、フクロウ、大型のオウムまで、さまざまな種類がいます。それぞれ、野生での環境の違い、生態の違いを理解することが大切です。

似ていても、全く違う生態ということもあるので、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

飼い方

鳥の生態に合わせてケージの大きさや、止まり木などを選びます。たまに部屋に放し飼いにしている飼い主様もいますが、ゴミを食べたり、ドアに挟まったりするので、危険です。

ケージに巣を取り付けるかどうかは、鳥の種類や繁殖を目的にするかどうかで違ってきます。鳥によっては、巣があると発情するものもいるので、よく考えましょう。

止まり木は、プラスチックよりも木でできたもののほうが足に優しいです。ケージの下には新聞紙を敷いておきます。新聞紙を取り換えるときは、逃げ出さないように注意して行いましょう。

食事について

鳥類は、生態によって、穀物を主食にするものや、果実を食べるもの、あるいは、雑食など、いろいろなタイプがあります。食事の種類を間違って与えてしまうと、体調を崩す場合もあるので注意が必要です。

ここでは、インコやオウムについてまとめました。

ペットとして飼われている場合、種子を中心に与えられることが多いので、アワ、キビ、エンバク、トウモロコシ、カナリアシードといったものが主食になります。皮むきと皮付きがあるのですが、皮付きのほうが栄養素は高くなります。

バランスが偏った食事を与えていると、タンパク質が不足したり、脂質が過剰になったりすることがあり、ミネラルやビタミンは不足してしまいます。不足する栄養素によって、次のような症状が出てくるので、参考にしてください。

脂質・炭水化物過多 肥満
ビタミンA不足 感染症、腎臓障害
ビタミンD不足 骨に関連する疾患、産卵率低下、卵殻の欠如など
ビタミンB不足 脚の異常、成長遅延など
カルシウム不足 生長遅延、くる病、卵殻形成異常など
マグネシウム不足 骨軟化症、卵殻形成、不全発育遅延など
ヨード不足 甲状腺機能低下

鳥の種類によっても症状の現れ方も違いますので、「何かおかしいな」と感じたなら、早めに診てもらいましょう。

これらの栄養のことを考えた総合栄養食も市販されています。しかし、メーカーによって配合基準が異なり、色や形状も違います。どれがいいのか、どれを好むのかは、鳥によって違います。少量ずつ様子をみながら、合うものを探しましょう。

どのような食事を与えたらいいのか迷ったなら、鳥類の飼育指導も行っていますので、当院までお気軽にご相談ください。